大事な受験シーズンに何て記事を公開しやがるんだこの人は……という感じですね。原です。
大丈夫、ちゃんと最後に救いと教訓がありますので安心して読み進めてください。
高校時代のワタクシ、英語の成績は常に学年上位でした。このように書くと、「お、頭良かったんか?」と思われそうですが全くそんなことはなく、ただ「英語を読んだり書いたりするのがものすごく好き」という、よく分からないオタクだっただけです。
一度和訳や英訳をこねくりまわしたり、辞書を引いたりし始めると夜も眠れないほど楽しくて仕方なかったのを覚えています。
一方で、理数科目は嫌いでほとんど勉強せず、成績もサッパリ。常に下から数えた方が早い順位でした。
本当に、何と極端な脳の使い方をしていたのでしょうか……
こんな感じでハッキリ指向が分かっていたので、自分は文系型でぶっちぎろうと早々に決めていました。
すぐに諦めるな、理数も勉強しろ――と先生や親からは散々言われていましたが、全くもって聞く耳を持たず。
とにかく好きで得意な文系科目だけで逃げ切るのが自分の勝ち筋と思いこみ、それに失敗したらどうなるのか、全くイメージができていませんでした。
何だかんだでセンター試験も終わり、次は第三志望の私立大学の入試。
過去問も何回か解き、普通に解ければ合格点に乗るだろうと確信していました。
迎えた当日、英語の試験時間。
「それでは始めてください」
試験官の声と同時に問題用紙をめくって解き始めた瞬間、固まりました。
読んでいるのに、全く英文の意味が分からないのです。
単語も文法も知っているもののはずなのに、意味のある言葉として頭に入ってこない。
何度読み返しても、印を入れてみても、これまでの自分なら普通に読めたはずのものが何も分からない。
これ、英語じゃないんか?
もしかしてドイツ語か?(←そんなわけない)
何一つ意味が分からず、
何一つ手応えのないまま、あっという間に英語の試験が終了しました。
何だコレ???
衝撃で頭が真っ白になりました。模試でも、過去問演習でも、センター試験でも、今まで絶対にこんなことはありませんでした。
今思えば緊張していたがゆえに起きたことでしょうが、当時は何が起きたのか、本当にわけが分かりませんでした。
次の試験までの休憩時間は、お菓子を食べる気にもトイレに行く気にもならず、完全に硬直して座っていました。
置かれた状況を上手く飲み込めず、ずっと固まっていたのでしょう。
その後の国語や世界史の試験をどうやって受けたのか、今も全く思い出せません。
試験会場を出ると、小雨が降っていました。
とりあえず傘を差して、待機していた父のもとにフラフラと向かいました。
父は「おう、お疲れ様」と声をかけてくれたので、とりあえず何か言わなければ、と言葉を絞り出しました。
「できなかった」
言葉にした瞬間、それが現実だと認識してめちゃくちゃに泣きたくなりました。
できなかった……
文系科目でぶっちぎれなかった自分がどうなるのか、その時まで考えもせず。
「できなかった」という言葉が、これほど重いとは思ってもいませんでした。
雨が降っていて良かった、とぼんやり思いながら、涙ぐんでいるのが分からないように下を向いて帰りました。
その後三日ほどはショックで泣いたり寝たりしながらボンヤリ過ごし、学校に行っても保健室で呆然と座っていました。
事情を聞かれてまたメソメソし始めた私に、保健室の先生がアッサリと言いました。
「そうかあ、悲しかったなあ。
でも終わったんじゃけぇ、もうどうしようもない。
それより、まだ次があるんじゃろ?」
次……?
そう、次。
まだ次がある。
その時やっと、本当にやっと、第二志望の私大と第一志望の国立大のことを思い出しました。
何とまだ、私には受験機会が残っていた。
というか、むしろ次からが本番。
「次があるなら、次のことを考えた方がええよね」
先生の言葉で急に目が覚めたようになり、慌てて自習室に戻ってシャーペンを握りました。
そもそも、合格発表すらまだなのです。本当に失敗したのかも分からない。勝手な想像で数日も無駄にしてしまった……と急に冷静になったのを覚えています。
そこからは泣くことも寝込むこともなく、全てが終わるまで淡々と目の前のことをこなしたのでした。
結果、本番までには持ち直したわけですが、今思えば、一時の勝手な思い込みで全ての受験を棒に振らなくて本当に良かったです。
あの時「次がある」という当たり前のことを先生に気づかせてもらえなければ、悲劇のヒロイン状態で全てが終わっていたはず。
さて、この話から得られる教訓です。
・「やらかしたかもしれない」と思っている
・なんかもう全てがダメな気がしている
・今まで積み上げてきた努力が無意味に感じている
そんな受験生のアナタ、心に刻んでおいてください。
落ち込んでも泣いても八つ当たりしてもいいです。
でも、そうしている間にも時間は経つし、新しい日がやってくる。
「できない」ということ自体、ただの思い込みかもしれません。
終わった事実は変えられませんが、「次」はまだ変えられます。
少しでもより良い「次」を手にするために、一つでも多く問題を解いてください。今はただ一心に、確実にこなしていけば、道は必ず開けます。
“It’s always darkest before the dawn.”
英語のことわざ
夜明け前が一番暗い


